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ヒトラー/最期の12日間

ヒトラー/最期の12日間_d0025070_2472346.jpgちょっと前になりますが、
この前の日曜、見てきました。
伊勢佐木町のニューテアトルとかいう
ちっかこい映画館にて。
(こんな入場券、いまどき珍しくないか??)
むー、何と言うか、重い映画でしたが、
10:00からの朝イチでほぼ満員。
昼前に外に出たら鈴なりの行列で、
次の回は整理券発行状態。
何だお前ら、そんなに見てえのか、ヒトラーを。いや、俺は見たかった。スマン。
当時をリアルに生きた年配の方もけっこういらっしゃいました。
あと、この人いかにも世界史教師なんだろうなあ・・・という人とか。
政治的に緊張が高い人はいなかった。あとカップルも(←そりゃそうだ)。

さて・・・
けっこういろいろ議論されていたので、
相当ヒトラー肯定部分があると思っていたのですが・・・
結論から言うと、マッコイは、ウヨッキーでもサヨッキーでもないけど、
原作本どおり、淡々と、まじめに撮ったなあ、と思った。
実存した歴史に対する、バイアスなしの真っ向勝負は、評価できる部分です。
このくらいの映像がタブーなら、ドイツはホント反ナチ教育が徹底しているんだなあ。
これがNGなら「プライド/運命の瞬間」なんか、
スゲエことになっちゃうよなあ、と思ったマッコイでした。

☆よくネット上のレビュー見ると
 「敗戦国の元首を描いた映画を正面から作るなんて、日本ではそんな気概ある人
 いなかった。だからダメなんだよ、ヌルポ日本映画人どもメ!」
 なんてため息混じりに専門家ぶってかっこつけてる人、いますが、
 あのー日本映画もよく探せば、いろいろ作ってますので。残念!
 まずは調べてみてから断言しようね。キミタチ。
 (と、ハンパな軍事映画ヲタへの攻撃を即時展開してみるのだった)

国防軍とSSの違いとか、プライドの塊の参謀本部とか、シュペーアの都市理論とか
国民突撃隊とかシュタイナー軍団とか、ドイツの1945当時のことがわからない人は、
ストーリー的にいろいろわからない用語や地名が並んでちょっと辛いかも。
「歴史群像」で予習しておきましょう。第70号がベルリン攻防戦特集です。(笑)
まあそんなこと気にしなくても、ブルーノ・ガンツの鬼気迫る演技に浸るだけでも、
一見の価値ありです。まずは見て、感じろ。批評するのはそれからだ。

☆ マッコイ的戦争映画番付 「関脇」 ☆

<雑感>
*やっぱりドイツ人は、ドイツ語しゃべらないとダメだよな。将帥をまくしたてる
 ヒトラーの罵倒台詞回しの見事なこと! 没入感がまるで違うのだ。
*張りぼてのⅥ号E型戦車発見。動かず。まあ、戦場シーンの彩として、ね・・・
 でも映画の主題的には、どうせならヘッツァーの方がよかったんでないの?
*少女に軍服着せて萌えてる人は、この映画に出てくる国民突撃隊の
 金髪おさげ少女兵士を見なさい。もう二度と萌えなくなるから。
 なに、三次元は守備範囲外だと??貴様歯を食いしばれっ!
*ヒムラーがやけにかっこいい。二枚目の役者をキャスティングしたらしい。
*なにげにゲッベルスの役者もうまい。総統を焼却しているときの表情のアップ!
 監督さん、役者の入魂しているシーン見逃さないなあ。
*地下壕を脱出して一息ついた兵士が、戦友に缶詰を差し出し、一言。
 「食っとけ、死ぬのはいつでもできる」・・・名言である。
 確か松本零士の戦場まんがシリーズにも同じようなセリフが・・・
by mccoy1234 | 2005-08-10 02:59 | Sinema
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