川崎のTOHOシネマに行って見てきました。
戦争映画マニアとして、以前からチェックしてたんだけど、 もう公開終了ギリギリになってしまっていて 上映は17:30の1回だけ。 何とか潜り込んだ。ふいいー。( ´ー`) これは・・・ フランス/ドイツ/イギリス/ベルギー/ルーマニア による合作戦争映画です (ルーマニアはたぶんロケ地貸しただけだろうな)。 フランス・ドイツ・BEF(スコットランド)の 各軍塹壕内を三元中継みたいに、 それぞれにエピソードが進んで行きます。 スコットランド軍陣営で奏でているバグパイプが、 次のシーン、ドイツ軍の塹壕内、冒頭でかすかに聞こえる、 といった感じで、多国籍の作成体制だからこそのストーリー。 ビバEU。欧州統合。NO BORDERな気配り哲学。 でもこういう一元的な物の見方でない、公平な作り、マッコイはスキですね。(^v^) あらすじはこんな感じ 1914年、第一次大戦下。フランス・スコットランド連合軍と、ドイツ軍が連日砲弾を鳴り響かせているフランス北部の村。クリスマスだけは家族のもとへ帰りたいと兵士の誰もが願っていたが、戦況はますます熾烈さを極めていた。やがて訪れたクリスマスの夜。ドイツ軍には10万本のクリスマス・ツリーが届けられ、スコットランド軍の塹壕からはバグパイプの音色が聞こえてくる。そして、奇跡は起こった--。 WW1のクリスマス休戦(それも勝手に!)って、けっこう有名です。 塹壕を出て英独の兵士がサッカーした、とか。 そんなエピソードを散りばめて描ききって、 2005年アカデミー外国映画賞にノミネートされたそうです。 近代戦という鉄塊に引き潰される歩兵が経験した、一瞬のファンタジー。 だけどそれが許されるはずもなく、「あっちも俺らとおんなじだ!」と 思い始めた兵士達はやがて・・・あうう・・・(泣) <それでは、マッコイ的ポイント!!> ○まずは1914年の、およそ近代戦にマッチしてないヒロイズム全開の軍服にハアハアしろ 仏軍の赤ズボン、独軍のとんがり兜、スコットランド軍のチェックベレー帽、などなど・・・ ○WW1初期なので、まだまだ歩兵戦闘中心です。ただひたすらエラン(突撃)の繰り返し。 このあと毒ガスとかが出てきて、地上戦は地獄と化すんだけどね。 まだまだ、どことなく、のどか~って感じ。 ○スコットランド軍の従軍司祭役のゲーリー・ルイス、いい演技しているなあ。 殺人を肯定すれば神の教えに背く・・・というジレンマを見事に表現している。 クソツボにいやな上官をはまり込ませる手口も見事!こういう人、兵隊に人気出るよね! ○逆に恋人連れてフランスに亡命しようとするヒロインには共感できなかった。 おまえ「どうかベルリンに届けてください」と託した独軍兵士の手紙を何だと(以下略) ○フランス軍のオードベール中尉、勝手に敵とコミュニケーション取ったことがバレて 将軍の父ちゃんからヴェルダン行きを通告されます。きゃー!! 後ろのカップルの見終わった感想 「へえ、助かるんだあ。やっぱりオヤジのコネって・・・」 バカお前、それはいわば、ガダルカナル行きと同義語だっての。(><) ○ドイツ軍のホルストマイヤー中尉も「私はユダヤ人ですので クリスマスはあまり関係ありませんが」とか言っちゃってるし。 この戦争を生き延びたとしても・・・あああー! 登場人物全員がホロ苦エンディングじゃねえか。 そしてこのダニエル・ブリュールって俳優、どっかで見たと思ったら 「グッバイ・レーニン」の人かあ。なかなかいい演技だね! ○ヒロインのベッドシーン、エロスギ。さすがフランス映画(*´д`*) クリスマスに「何か感動物見たいよね」と、DVDを借りて 家族団欒で見るときには十分注意しましょう。 ○スコットランド兵の弟。兄ちゃんの死を告げられずにウソの近況報告の手紙を実家に書く。 心にズンと重くクルなあ。肉親を殺された憎悪はヒューマニズムを凌駕してしまうのか・・・ あえて彼の結末を描かずに観客に問題提起させた監督の手腕は見事。 ○戦場の聖夜に響くバグパイプの音・・・いいなあ。じーんときた。 あの音色を聞けば、やっぱ殺し合いするどころじゃなく、故郷を思い出すわなあ。 な、泣いたりなんてしませんでしたわっ!(`・ω・´)(←何そのツンデレ口調) しかし・・・なぜこの時機に・・・初夏に見てもなあ。 12月に公開すればもっと感動するだろうに。 【マッコイ式戦争映画採点表】 ストーリー(6.0) テーマ希少価値(6.0) 役者演技(6.5) 史実再現(7.0) 高揚感(6.0) 男泣きレベル(7.0) 戦争やりたくなくなる度(6.5) 兵器マニアック度(6.5) 総合評価(6.5)
by mccoy1234
| 2006-05-13 23:32
| Sinema
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